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2020/08/21

【Mac 初期化】Mac を工場出荷状態に初期化し Mac のソフトウェアトラブルをすべて解決する。クリーンインストール手順をわかりやすく解説【macOS Catalina】

Mac初期化

【留意事項】
Apple の製品やソフトウェアは、OS やシステムのアップデートに伴い、機能や仕様、トラブル時の対処策が変更になることが多いです。この記事に書かれている情報は投稿日現時点での情報になることをご留意願います。

【今回紹介する方法を実践できる条件】
今回は macOS Catalina での手順を説明しています。(Mojave や High Sierra でもほぼ同じ手順で実践可能ですが一部異なる部分があります)

Mac を初期化する方法

Mac の内蔵ドライブや起動ボリュームを消去して工場出荷状態にする方法。

慣れている方は初期化といっても恐れることなく実施できると思いますが、初めての方にはどうしても不安がつきまとう作業になると思います。できるだけわかりやすく観てもらうために今回は動画のみでの紹介とさせていただきます。

動画の通り実施すれば基本は成功しますが Mac にハードウェア上の故障などがあるとうまくいかない場合があります。可能な限りデータのバックアップを取ってから初期化するようにしてください。

まずは初期化の際の予備知識

知っていると初期化作業が進めやすくなります。興味のある方はご覧ください。


インターネットリカバリを使った初期化方法

内蔵ディスク全体を消去し再フォーマットできる方法です。

個人的には一番キレイに初期化できる方法だと思っています。
内蔵リカバリ起動(⌘ + R)での起動ボリューム消去ができない場合や、内蔵復元システムが起動できない場合でもインターネットリカバリを使えば解決する時が多いです。
ただ、「⌥」「⌘」「R」キーでのインターネットリカバリでは最新の macOS がインストールされるので、意図的に旧バージョンの macOS を使用している場合はこの方法は使わないでください。


FileVault オンの Mac で内蔵復元システムを使った初期化方法

内蔵ディスク全体は消去できないので起動ボリュームのみを消去する方法です。

Mac を初期化する時に一番多く使われる方法かなと思います。
FileVault で内蔵ディスクを暗号化している Mac での初期化手順です。


FileVault オフの Mac で内蔵復元システムを使った初期化方法

内蔵ディスク全体は消去できないので起動ボリュームのみを消去する方法です。

Mac を初期化する時に一番多く使われる方法かなと思います。
FileVault で内蔵ディスクを暗号化していない(FileVault を使っていない) Mac での初期化手順です。


2020/07/24

【macOS 上書きインストール】FileVault がオフの Mac を「⌘」「R」キーで内蔵復元システムを起動して OS を再インストールする手順をわかりやすく解説【macOS Catalina】

macOS上書きインストール

【留意事項】
Apple の製品やソフトウェアは、OS やシステムのアップデートに伴い、機能や仕様、トラブル時の対処策が変更になることが多いです。この記事に書かれている情報は投稿日現時点での情報になることをご留意願います。

【今回紹介する方法を実践できる条件】
今回は macOS Catalina での手順を説明しています。Mojave や High Sierra でもほぼ同じ手順で実践可能です。また今回は FileVault というディスクを暗号化しデータへの不正アクセスを防止するセキュリティ機能をオフにしている Mac での手順となります。

★ 動画で確認したい場合は以下をご覧ください ★

【macOS Catalina】【FileVault オフ】macOS を上書きで再インストールする方法

macOS を上書きインストールする前の注意事項

念のためバックアップを作成してから作業しましょう。

ここで紹介するのはデータを消去せずに OS を上書きで被せてインストールし直してあげる方法です。基本的にはデータが消える心配はありません。ただ作業途中で想定外のトラブルが発生すると最終的に初期化をしないといけないという状況に陥ることも稀にあるので念のためバックアップを作成してから実施するようにしてください。

macOS上書きインストール

macOS上書きインストール


macOS の上書きインストール方法

ドライブ内のデータを消去せずに OS を再インストールする方法を紹介します。

Mac を復元領域から起動して macOS を再インストールする際に参考にしてください。それほど多用するようなことではありませんが、知っているといざという時に役に立ちます。macOS の機能に関する問題や、macOS 付属のアプリケーションである Safari やメールなどのアプリのトラブルが起きた時は OS を上書きでインストールすることで解決する場合があります。

1. Mac をシステム終了します。(シャットダウンで完全に電源を落としてください)

Macシャットダウン

2. キーボードの 「command(⌘)」キーと 「R」キーを押したままで電源を入れます。

キーを押しただけで電源が入ってしまうノートブックの場合でも「command」キーと 「R」キーは電源が入ったあとも押しっぱなしにしててください。

⌘R

⌘R

3. Apple マークとプログレスバーが表示され、プログレスバーが進み始めたら「command」キーと 「R」キーから指を離します。

⌘Rキーから指を離すタイミング

4. プログレスバーの進み具合がゆっくりかもしれませんが画面が切り替わるまでそのまま待ちます。

初めて内蔵復元システムを起動した場合は言語選択の画面が表示されるので「日本語」や「主に日本語を使用する」を選択してくださいね。

内蔵復元システムの起動

5. macOSユーティリティの画面が表示されたら Wi-Fi が接続されているか確認します。

初めて内蔵の復元システムを利用した場合は Wi-Fi が繋がっていないと思いますので Wi-Fi に接続してください。

macOSユーティリティ Wi-Fi接続

6. Wi-Fi が接続できていることを確認したら「macOSを再インストール」をクリックして選択します。

macOSを再インストール

7.「続ける」をクリックします。

macOSを再インストール

8. 次の画面も「続ける」をクリックします。

macOS Catalina再インストール

9. ソフトウェアの使用許諾契約の条項画面で「同意する」をクリックします。

ソフトウェアの使用許諾契約の条項

10.「同意する」をクリックします。

ソフトウェアの使用許諾契約の条項の同意

11. 内蔵の起動ボリュームをクリックして選択します。

デフォルトは「Macintosh HD」という名称です。

Macintosh HDを選択

12.「インストール」をクリックします。

OSをインストール

13. 画面に表示された残り時間を目安にしてこのまま放置します。

残り時間は変動します。あくまで目安として捉えてください。

これが最終工程ではありません。まだ続きがあります。

ファームウェアなどのダウンロード開始

ファームウェアなどのダウンロード開始

14. 残り時間が「1分未満」の表示になったあとに自動的に再起動がかかります。

再起動の際になかなか電源が入らない場合があります。シャットダウン後、次に電源が入るまで数分かかる場合があるので気長に待ちましょう。

残り時間が「1分未満」で自動的に再起動

15. 再起動が終わると Apple マークとプログレスバーが表示されます。プログレスバーの下に残り時間が表示されたら完了まで放置します。

macOSインストールの開始

16. 残り時間が「1分未満」の表示になったあとに自動的に再起動がかかります。再起動が終わったらすべて完了です。

再起動が完了したら、あとは通常通り Mac を使ってください。

残り時間が「1分未満」の表示になり自動的に再起動がかかってOSの再インストールがすべて完了

以上で、FileVault がオフになっている Mac での OS 上書きインストール作業は終了です。

【macOS 上書きインストール】FileVault がオンの Mac を「⌘」「R」キーで内蔵復元システムを起動して OS を再インストールする手順をわかりやすく解説【macOS Catalina】

macOS上書きインストール

【留意事項】
Apple の製品やソフトウェアは、OS やシステムのアップデートに伴い、機能や仕様、トラブル時の対処策が変更になることが多いです。この記事に書かれている情報は投稿日現時点での情報になることをご留意願います。

【今回紹介する方法を実践できる条件】
今回は macOS Catalina での手順を説明しています。Mojave や High Sierra でもほぼ同じ手順で実践可能です。また今回は FileVault というディスクを暗号化しデータへの不正アクセスを防止するセキュリティ機能をオンにしている Mac での手順となります。

★ 動画で確認したい場合は以下をご覧ください ★

【macOS Catalina】【FileVault オン】macOS を上書きで再インストールする方法

macOS を上書きインストールする前の注意事項

念のためバックアップを作成してから作業しましょう。

ここで紹介するのはデータを消去せずに OS を上書きで被せてインストールし直してあげる方法です。基本的にはデータが消える心配はありません。ただ作業途中で想定外のトラブルが発生すると最終的に初期化をしないといけないという状況に陥ることも稀にあるので念のためバックアップを作成してから実施するようにしてください。

macOS上書きインストール

macOS上書きインストール


macOS の上書きインストール方法

ドライブ内のデータを消去せずに OS を再インストールする方法を紹介します。

Mac を復元領域から起動して macOS を再インストールする際に参考にしてください。それほど多用するようなことではありませんが、知っているといざという時に役に立ちます。macOS の機能に関する問題や、macOS 付属のアプリケーションである Safari やメールなどのアプリのトラブルが起きた時は OS を上書きでインストールすることで解決する場合があります。

1. Mac をシステム終了します。(シャットダウンで完全に電源を落としてください)

Macシャットダウン

2. キーボードの 「command(⌘)」キーと 「R」キーを押したままで電源を入れます。

キーを押しただけで電源が入ってしまうノートブックの場合でも「command」キーと 「R」キーは電源が入ったあとも押しっぱなしにしててください。

⌘R

⌘R

3. Apple マークとプログレスバーが表示され、プログレスバーが進み始めたら「command」キーと 「R」キーから指を離します。

⌘Rキーから指を離すタイミング

4. プログレスバーの進み具合がゆっくりかもしれませんが画面が切り替わるまでそのまま待ちます。

初めて内蔵復元システムを起動した場合は言語選択の画面が表示されるので「日本語」や「主に日本語を使用する」を選択してくださいね。

内蔵復元システムの起動

5. macOS復旧の画面で「パスワードが分かっているユーザを選択」となるので、基本的には自分のユーザを選択して「次へ」ボタンをクリックします。

自分のユーザが表示されていない場合はログインパスワードがわかっている別のユーザを選択してください。

macOS復旧 パスワードが分かっているユーザを選択

6. 選んだユーザのログインパスワードを入力します。

ログインパスワードは Mac の電源を入れた後に自分のユーザにログインする際に使用しているパスワードのことです。

macOS復旧 ディスクロック解除

7.「続ける」をクリックします。

macOS復旧 ディスクロック解除

8. macOSユーティリティの画面が表示されたら Wi-Fi が接続されているか確認します。

初めて内蔵の復元システムを利用した場合は Wi-Fi が繋がっていないと思いますので Wi-Fi に接続してください。

macOSユーティリティ Wi-Fi接続

9. Wi-Fi が接続できていることを確認したら「macOSを再インストール」をクリックして選択します。

macOSを再インストール

10.「続ける」をクリックします。

macOSを再インストール

11. 次の画面も「続ける」をクリックします。

macOS Catalina再インストール

12. ソフトウェアの使用許諾契約の条項画面で「同意する」をクリックします。

ソフトウェアの使用許諾契約の条項

13.「同意する」をクリックします。

ソフトウェアの使用許諾契約の条項の同意

14. 内蔵の起動ボリュームをクリックして選択します。

デフォルトは「Macintosh HD」という名称です。

容量表示の空きが 0 KB と表示されているのは FileVault を使っているからなので気にしないでください。

Macintosh HDを選択

15. 起動ボリュームを選択すると、画面下の「インストール」ボタンが「ロック解除」の表示に変わるので「ロック解除」をクリックします。

ロック解除

16. FileVault によってロックされているディスクのロックを解除するのでユーザのログインパスワードを入力してから「ロックを解除」ボタンをクリックします。

ここで入力するパスワードは Mac の電源を入れた後に自分のユーザにログインする際に使用しているパスワードのことです。

正しいパスワードを入力しても弾かれてしまう場合は、ユーザを別のユーザに変更して試してみてください。

ログインパスワードを入力して「ロックを解除」ボタンをクリック

17. ディスクのロックを解除できたら「インストール」をクリックします。

ディスクのロックを解除しOSをインストール

18. 画面に表示された残り時間を目安にしてこのまま放置します。

残り時間は変動します。あくまで目安として捉えてください。

これが最終工程ではありません。まだ続きがあります。

ファームウェアなどのダウンロード開始

19. 残り時間が「1分未満」の表示になったあとに自動的に再起動がかかります。

再起動の際になかなか電源が入らない場合があります。シャットダウン後、次に電源が入るまで数分かかる場合があるので気長に待ちましょう。

残り時間が「1分未満」で自動的に再起動

20. 再起動後にユーザのログイン画面が表示されるのでパスワードが分かっているユーザを選択します。

これは通常のログイン作業ではありません。FileVault によるディスクのロックを解除する作業です。

再起動後にユーザのログイン画面が表示

21. ログインパスワード入力後にプログレスバーが表示されゆっくりですが進み始めます。

ここから macOS の再インストールが開始されます。

ログインパスワード入力後にプログレスバーが表示

22. プログレスバーの下に残り時間が表示されたら完了まで放置します。

macOSインストールの開始

23. 残り時間が「1分未満」の表示になったあとに自動的に再起動がかかります。再起動が終わったらすべて完了です。

再起動が完了したら、あとは通常通り Mac を使ってください。

残り時間が「1分未満」の表示になり自動的に再起動がかかってOSの再インストールがすべて完了

以上で、FileVault がオンになっている Mac での OS 上書きインストール作業は終了です。

2020/07/17

【Mac ストレージ空き領域不足解消】ストレージがいっぱいになった (-△-;) ファイルを消しても空き容量が増えない…「その他」や「システム」も肥大し大きくなっているけどこれって何?

Mac ストレージ空き容量不足

【留意事項】
Apple の製品やソフトウェアは、OS やシステムのアップデートに伴い、機能や仕様、トラブル時の対処策が変更になることが多いです。この記事に書かれている情報は投稿日現時点での情報になることをご留意願います。

【今回紹介する方法を実践できる条件】
今回は macOS Catalina でできることを中心に説明しています。Mojave や High Sierra など少し前の macOS でもほぼほぼ同じことは実践可能です。ただ Catalina でのみ該当する説明や解説も一部含まれてますので、ご自身の Mac の macOS のバージョンを把握した上でご覧いただければと思います。

Mac のストレージの空き容量が足らない場合にできること

Mac 内のデータを整理したりメンテナンスをして空き容量を増やすための手順を紹介します。

Mac を使っていると「空き領域を増やさないとマズい」「空き容量が少ない」などの悩みにぶつかることがあります。そうならないように、写真や音楽などストレージを圧迫しがちな大きなデータはアプリケーションのライブラリごと外付けのハードディスクに保管したり、クラウドに大きなファイルを保存したりして Mac には大きなデータや大事なファイルを保存しないようにしている方も多いと思います。それでも長年使用していると「システム」や「その他」に分類されるものが肥大化しストレージを圧迫してしまったり、正体不明の何かが Mac のストレージを占有したりしてしまうこともあります。また、ノートブックを使っている方は利便性を考えると写真や音楽のライブラリを外付けハードディスクに保存することは叶わず、工夫をしながら日々 Mac をメンテナンスやクリーニングしデータやファイルを整理して何とかストレージがいっぱいにならないように管理している方も多いと思います。ストレージの空き領域が少なくなってしまう原因や要因は様々で誰しもに共通するような解決策はなかなかありませんが、この記事ではあれこれ工夫や努力をしてストレージがいっぱいにならないようにしているのに結局空き容量が不足する事態に陥ってしまった方や、Mac を使い始めてまだ日が浅くストレージの問題に対して何からすればいいのかわからない方、ネットで解決策を見つけることができたが詳しい手順がわからなくて先に進めない方などの問題解決のヒントになれば幸いです。

★ すべての工程を動画で確認できます ★

ストレージ問題の解決策を動画で見る場合は以下からご覧ください。

まず、この記事の通りに作業を進める前に、デスクトップやダウンロードや書類フォルダに不要なファイルが点在しており削除できるファイルが多々ある場合はそちらを整理してからご覧ください。ゴミ箱も空にしていない場合はゴミ箱を空にして Mac を再起動してください。自分で削除できるファイルはすべて消したのに空き容量が全然足りないという場合に動画やこの記事を参考にしてくださいね。

Spotlight 再構築

Spotlight のインデックスを再作成してみましょう。

Finder で Macintosh HD(起動ボリューム)の空き領域を確認した場合と「このMacについて」からストレージのグラフで利用可能領域を確認した場合で、その差が数十 GB 以上乖離がある場合や、Mac 内のファイルを削除しても「このMacについて」のストレージのグラフに反映されない場合は、Spotlight のインデックスを再作成してみると改善する場合があります。

セーフモード(セーフブート)

Mac をセーフモードで起動してみましょう。

セーフモードの使い道はいろいろありますが Mac をセーフモードで起動し、その後に再起動し通常起動に戻す過程で Mac に溜まっている一部のシステムキャッシュを自動的に削除してくれます。このキャッシュが肥大化していた場合、セーフモードを実行することでストレージの空き領域を思った以上に増やせる場合があります。

iOS デバイスのバックアップや IPSW ファイルを確認し不要なものは削除する

iPhone、iPad、iPod touch のバックアップやファームウェアファイルが Mac に保存されているか確認してみよう。

iPhone や iPad などのバックアップや iOS ファームウェアファイルが Mac に保存されている可能性があります。「Mac で iPhone のバックアップなんか取ったことないよ」という方でも、iPhone を Mac に繋いだ時に意図せず作成されてしまっているケースもあるので、一度確認だけでもしてみることをおすすめします。最近の macOS であればとても簡単に確認できますので削除するかしないかは別として、Mac 内に iOS のバックアップやファームウェアファイルがどれだけ残っているかどうかだけでも確認してみましょう。

ローカルスナップショットの削除

Time Machine でバックアップを作成している方はローカルスナップショットを削除してみよう。

「OnyX」という無料のメンテナンスアプリを使えば Mac 内にローカルスナップショットがどれくらい保存されているかすぐにわかります。削除もボタンひとつで簡単に実施できます。また OnyX は Mac のクリーニングも実行できるので OnyX に任せて Mac をクリーニングすることでストレージの空き容量を少しでも増やせるかもしれません。

不要なアプリケーションの削除(アドウェアなどのマルウェアを検出し削除する)

アドウェアや PUP などの類の迷惑アプリを完全に削除しよう。

「Malwarebytes」というツールを使えば Mac をスキャンしてマルウェアが見つかった場合は削除までやってくれます。意図せずインストールされたアプリや、いつの間にかインストールしてしまったアプリの中にはアドウェアや PUP と呼ばれる悪意のある挙動をする、Mac にとって不要なアプリケーションがあったりします。ストレージの空き容量を増やすためだけではなく、Macを健全に保つためにも一度 Malwarebytes を使って自分の Mac をスキャンしてみましょう。

不要なアプリケーションの削除(使わないアプリを削除する)

要らないアプリは関連ファイルごとキレイに Mac から削除しよう。

「AppCleaner」という無料アプリを使えば、インストールしたアプリの本体だけではなく、Mac の隠しフォルダや深い階層に保存されたアプリの関連ファイルまでも一緒に削除することが可能です。「アプリを 1 つ削除してもストレージの空きはそんなに増えないでしょ」という方もいるかと思いますが、関連ファイルまで含めると数百 MB 〜 数 GB のサイズになるアプリも少なくありません。インストールはしたものの使っていないアプリがたくさんあるという場合はアプリもキレイに整理しましょう。

ここまで実施しても改善がない方は以下を確認してみよう。

「このMacについて」のストレージグラフの「システム」について

「システム」と Ctalina の読み取り専用システムボリュームのサイズが一致しているか確認してみよう。

macOS Catalina 限定の話です。

macOS Catalina という OS は、Mac 上にある他のファイルとは切り離された読み取り専用のシステムボリュームで実行されるようになっています。この読み取り専用のシステムボリュームのサイズと、「このMacについて」のストレージグラフの「システム」のサイズが一致、またはほぼ同じの場合「システム」を減らすことは難しいと思われます。

Ctalina の読み取り専用システムボリューム

Apple 公式参考サイト。
macOS Catalina の読み取り専用のシステムボリュームについて

1. ディスクユーティリティを起動して、システムボリューム「Macintosh HD」の使用済みのサイズと、「このMacについて」のストレージグラフの「システム」のサイズを見比べてみます。

システムボリューム「Macintosh HD」の使用済みのサイズと、「このMacについて」のストレージグラフの「システム」のサイズ

2. ここが一致している場合、またはほぼ同等の場合は「システム」を減らして空き領域を増やせないか?という思考は厳しいと思われます。

読み取り専用のシステムボリュームのサイズと、「このMacについて」のストレージグラフの「システム」のサイズが一致

「システム」に固執せず次の工程に進んでみましょう。

ターミナルを使用して原因を探す

ターミナルを使用してどのディレクトリのサイズが大きいのか確認してみよう。

今回は Mac の操作が不慣れな方や、ターミナルを初めて使う方、Mac のディレクトリ構造がよくわからない方でも、極力わかりやすく安全にターミナルを使用できるようにという観点で以下の方法を取っています。ルートディレクトリから 1階層づつ調べる今回の方法ではなく、一気に Mac 全体を調べるコマンドなどもありますが、ここではあえて上から順番に調べていきたいと思います。

1. ターミナルを起動する前に、システム環境設定の「セキュリティとプライバシー」の「プライバシー」タブで、ターミナルのフルディスクアクセスを許可してあげてください。

ターミナルのフルディスクアクセスを許可

2.「/Applications/Utilities」を開き、ターミナルを起動します。

/Applications/Utilities

ターミナルを起動

3. ターミナルが起動できたらコマンドを入力します。初めてターミナルを使う方への補足ですが、「コンピュータ名」「~(カレントディレクトリ)」「ユーザ名」の後に表示されている「$(プロンプト)」がコンピュータが命令を受け付けられる状態であることを示すものになります。このあとの作業で続けてコマンドを入力する際は「$(プロンプト)」が表示されていることを確認し次のコマンドを入力してください。

ターミナルの使い方$

4. まずはルートディレクトリ(一番上の階層)から順番に調べます。「cd /」と入力します。

コマンドをコピーする場合は以下をコピペしてください。
cd /

cd /

5. 改行され $ が表示されたら次のコマンドを入れます。「sudo du -khd 1」と入力します。

コマンドをコピーする場合は以下をコピペしてください。
sudo du -khd 1

sudo du -khd 1

6. ターミナル上で Password を要求されるので Mac の管理者パスワードを入力します。

パスワードを入力してもターミナル上には変化はありません。入力できたか不安になるかもしれませんが正しいパスワードをキーボードで打刻できたら「return」キーで確定してください。

ターミナル Mac管理者パスワードを入力

7. 結果が出力されるので完了まで待ちます。

Mac 状態次第で出力完了まで時間がかかる場合があります。途中ハングしフリーズしたように見えて不安になるかもしれませんがそのままお持ちください。

ターミナル 出力

8. $ が表示されたら出力完了です。

パスに「private」が含まれる場所は「Operation not permitted」になりますが気にしなくて大丈夫です。

ターミナル 出力完了

9. 出力結果を確認し、容量の大きいディレクトリを見つけます。

私の Mac では /システムフォルダ が 60 GB で肥大していました。この /システムフォルダ は、この記事中盤で触れた「このMacについて」のストレージグラフの「システム」とは別物です。混同しやすいので気をつけてください。

システムフォルダ肥大

でも、/システムフォルダ の中を自分で整理したり削除したりするのは危険なので、ここは諦めます…。

システムフォルダ内の編集NG


/ユーザフォルダ が自分の感覚よりも大きいことにも気づきました。既に削除可能な写真や音楽ファイルや書類はすべて消したのに 32 GB は多すぎるかなと感じました。

ユーザフォルダ肥大

/ユーザフォルダ の中の自分のホームフォルダのサイズが大きいことは Finder 上からも明白だったので、自分のホームフォルダの中のどのフォルダが大きいのか調べてみることにしました。

10. 今度はホームフォルダ内を調べるので「cd ~/」と入力し、そのあとに「sudo du -khd 1」を入力し、管理者パスワードを入力してホームフォルダ内の 1 階層分を調べてみます。

cd ~/ sudo du -khd 1

コマンド

11.「cd (調べたい場所)」>「sudo du -khd 1」の手順を繰り返し原因を探していきます。

このように辿っていったところ、私の Mac では、
/Users/(ユーザ名)/Music/iTunes/iTunes Media/Mobile Applications
に不要な .ipa ファイルが 10 GB ほどあり、それらを削除することで、「このMacについて」のストレージグラフの「その他」を 10 GB ほど減らすことができました。

ストレージの「その他」を減らすことに成功

最後の方の説明が少し雑になり申し訳ないです。手順 9 の出力結果以降は Mac それぞれで結果が異なるので文章で説明するのが難しいです。こんな少しづつ調べるのは面倒だと言われてしまうかもしれませんし、私の Mac の場合は /Users/(ユーザ名)/Music/iTunes/iTunes Media/Mobile Applications の IPAファイルを削除することで「その他」を減らすことができましたが、IPA ファイルくらいはターミナル使う前に見るべきだろとも言われてしまうかもしれません。ただこうやって少しづつ探していくことで盲点だった部分や見逃していた部分を発見できたり、隠しフォルダが肥大化していたことなどに気づくことができたりします。

私が作成した YouTube 動画では、もう少し段階や余談を含めてシナリオ形式で話をしているので、ターミナルでの調べ方がこの記事ではわからなかったという方は動画で確認いただけると助かります。
【Mac ストレージ問題】ストレージがいっぱい!容量不足を解消したい時に試せることを本気で紹介します。その他やシステムに分類されるものを探って原因を見つけてみよう【Mac 空き容量】<2020.07>

Mac の操作にまだ慣れていない方や、ターミナルを使ったことがない方でも「ストレージがいっぱいになってしまった」「空き容量が足らない」という問題に直面するケースはあるので、そういった方でも自分で解決できるようにとこの記事を作成しています。回りくどいやり方かもしれませんし、もっと効率のいい手順はあるかと思いますが一助になれば幸いです。